私たちはエアコンを全く稼働しない季節はないほど、一年を通して使う生活をしています。
その割にはメンテナンスをされないことがとても多いのです。エアコンから異音がする場合は
単に掃除を怠った場合もあります。また、エアコンの故障が原因で異音を発生するケースがあります。
主なエアコンの異音の原因は?
毎日の生活に欠かせない存在のエアコンですが、エアコンから急に異音が発生することがあります。
運転音のブーンという音やプシューという音ではなく、聞いたことも無いような音の場合はかなり不安になりますよね。
すぐに運転を止めて修理依頼しなければならないケースも少なくありません。
しかし、異音の種類によっては故障ではなく、原因の見当がつく場合もあります。
エアコンの異音の種類別で原因を見つけましょう
・『ポコポコ』音
このポコポコ音は特に室内の気密性が高いマンションなどでよくおこります。この音はドレンホースから空気が入った時に聞こえる音で、室外が強風の時や換気扇を使用しているときなどに起こりやすいです。これは室内外の気圧の変化でドレンホースから空気がエアコンの中に進入してしまうからです。
故障でないことを確認するには換気扇を止めて窓を開けてみましょう。また、ドレンホースの向きを変えても音がするのか確認します。音が止まらなければ、ホースの中が詰まっているのかもしれません。その場合は早めに詰まりを解消できないとエアコンから水漏れすることもあります。
・『ピシッ』『パキッ』音
この異音はエアコンの温度変化により、室内機カバーのプラスチックがきしむ音です。冷風運転でエアコンのカバーが急激に冷やされ、収縮するのが原因です。特に故障ではありませんが、気になる場合は28度ぐらいの高めの設定温度にすることで解決するでしょう。
・『シャー』『ブシューッ』『シュルシュルー』音
この異音はエアコンの冷媒が冷風を送り込むときに出す音です。しっかり冷媒が仕事をしている証拠なので故障ではありません。冷房運転中や運転を止めた後などに冷媒の仕組みでこの音が出ることがよくあります。冷蔵庫でも同じような音がする時があり、心配はいりません。
・『ミシッ』音
エアコンの冷房や暖房により、エアコン内部の熱交換器に温度差がでる場合があります。金属製である熱交換器は膨張や収縮をしやすく、ミシッとした異音が発生します。稼働中以外でもエアコンからこの異音が出る場合がありますが故障ではありません。
ゴーという異音はエアコンの換気機能で稼働した場合によく出る音です。換気用のファンが回転して発生させる音なので、特に故障ではありません。気になる場合は換気運転を使わないことです。
歯ブラシなどでできるだけホコリを取るようにします。送風ファンにカビが生えている場合は自分で外して掃除ができないのでエアコンの掃除業者に依頼しましょう。
カラカラした異音の場合は、室外機側のファンなどが不具合を起しているかもしれません。ファンが劣化したか、内部のパーツの破損なのか、何かしらの問題を疑います。運転を止めてエアコン専門業者にチェツクを依頼しましょう。
故障の原因は主に劣化によるもので寿命は10年くらいです。コンプレッサーが壊れると異音の他にエアコンが効かなくなる症状が出るのですぐにわかります。コンプレッサーの部品交換になると、5万~15万円とかなり高額です。修理代業者の見積次第では買い替えも考えましょう。
カタカタやガタガタという異音は、エアコンの運転スタート時に電磁弁が開閉する音の場合があります。電磁弁は室外機側にあり、冷媒を通過させたり、遮断したりする役割をしています。電磁弁が開閉するときの異音であれば、構造上必要な音であり、故障ではありません。
ジジジやジ―という異音はイオン発生機能やプラズマ機能がついているエアコンに出ることがあります。これは、イオンなどを発生させる部品に電圧がかかるときに発生する音です。異音の原因が故障によるものかは簡単に確認ができます。
1日だけイオン発生機能を使わないようにし、翌日に異音が止まればなんの問題もありません。数日たっても異音が解消しなければどこかの不具合や、漏電も考えられます。運転を中止してエアコン業者に調査と修理を依頼しましょう。
・『ガラガラ』音
ガラガラという大きい異音がエアコンの室外機から確認できる場合は故障です。プロペラなどの回転部分やベアリングの破損が考えられるでしょう。自分では対処できない部分なので使用を停止し、エアコンの修理業者に依頼してください。
・『チリチリ』『バチバチ』音
チリチリ音やバチバチ音が一定間隔続く場合は結構やっかいなケースです。室外機にゴミが挟まっていることが考えられます。自分で室外機を開けるのは感電の恐れもありたいへん危険です。この場合は室外機を分解して掃除をする必要があります。エアコン業者に相談してください。
エアコンの異音を予防する方法とは?
日頃からエアコンの掃除を行っていれば、少なくとも汚れからくる異音は発生しなくなります。しかし、自分でできる掃除の範囲はとても限られた部分です。それ以外の内部の掃除はプロのエアコン業者に定期的に依頼することになります。
・フィルターの掃除をする
フィルターの掃除を定期的にすることで異音が解決することはとても多いです。自動掃除機能はオプションのようなものと考えてください。エアコンを稼働する時間が長いほどフィルターのホコリは付着しているので、毎日使う場合は1週間単位で掃除してもいいぐらいです。
ホコリからくる異音を防ぐためには、こまめにお掃除をするようにしてください。フィルターに掃除機をかける場合は必ず表側からです。シャワーで水洗いをするなら、裏側から水圧をかけて目詰まりを防いでください。
ドレンホースの掃除は掃除機を使うと簡単に詰まったゴミを取ることができます。次の手順で行ってください。
- ドレンホースの先端を上向きにして掃除機の筒形ノズルに上向きのままハメる
- 先端が上向きのままで5秒ほど掃除機で吸引する
- 掃除機をホースから外す
- ここでドレンホースの先端を下に向ける
- ドレンホースから汚れた水が排水されたら完了
エアコンの室外機からの異音は要注意!
エアコンの室外機は外にあるため異音に気が付かないことが多いです。常に外気にさらされた環境のため 小石などの異物が混入することあり、また内部も汚れています。室内機のように自分で内部を定期的に掃除をすることができません。
室外機のほうが先に故障する確率が多いといわれています。室外機に不具合がある状態で使い続けると深刻な状態になりかねません。 そうならないためには日頃から運転中の異音をチェックする必要があります。
まずは下の室外機異音の種類でチェックをし、故障のせいかどうかを判断してください。
プシュプシュ | 運転が切り替わるときの単純な機械音で故障ではない。 |
シュルシュル | 冷房運転中のときに出る音でで故障ではない。 |
ガラガラ | プロペラやコンプレッサーに問題が発生している可能性。修理依頼の必要あり。 |
ガゴンガゴン | 内部の何処かが破損している可能性が高い。すぐに運転を止めて修理依頼の必要あり。 |
キュルキュル | 金属がこすれるような異音はファンモーターの故障の可能性が高い。 修理依頼の必要あり。 |
エアコンの修理と買い替えの判断基準
一般的にエアコンの寿命は8年くらいですが、メンテナンスをしっかりすると10年くらい使えます。エアコンメーカーでは製造を終了してから6年間は部品を保有する義務があります。「補修用性能部品の保有期間」というものです。それを過ぎると修理に出したくても部品の在庫がなければ修理ができず買い換えるしかありません。
エアコンを修理に出す場合は部品の保有期間かどうかもチェックしましょう。古いエアコンの場合は部品があったとしても修理代が高くつく場合が多いです。修理の見積もり金額によっては買い替えとどちらがいいのかも検討する必要があります。
まとめ
エアコンの異音に関して、音の種類と考えられる原因、その対処法などを解説しました。毎日使うことの多いエアコンは特に夏場の故障が多いといいます。猛暑の中、エアコンが壊れてしまったら大変なことです。
エアコンからの異音は何らかのサインかもしれないと考えて注意が必要です。掃除のメンテナンスを行い、室外機やドレンホースにも気を配りましょう。エアコンは高額な家電なのでなるべく長い年数もたせて気持ちよく使いたいですね。