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冷媒ガスの生産・輸入全廃と段階的削除について

いま使用中の空調機器が使えなくなるかもしれません。

いま使用中の、冷蔵冷凍機器・ショーケースが使えなくなるかもしれません。

既存冷媒であるR-22(HCFC)の新規生産・輸入は、2019年末にすべて廃止となります。
これを使用した空調機器が2020年以降使用禁止にはなりませんが、メンテナンスなどで使うための補充冷媒の供給がなくなってしまうため確保が必要です。

冷媒製品は高圧ガス保安法などで取り扱いに制限があり、流通在庫量は限定されます。
補充メンテナンス向け冷媒は、R-22(HCFC)で年間約3,000トンと言われており貯めてはおくことは非常に困難です。

 

今後考えられるリスク

リスク① 価格高騰により調達困難に

価格高騰により調達困難に

空調機器の補充メンテナンスで使用されるR-22(HCFC)の年間出荷量は約3,000トンであり、これはなんと100㎏ボンベで30,000本相当です。

モントリオール議定書を国内担保する法規制により、R-22(HCFC)に関して冷媒メーカーは、2019年末で新規生産・輸入の全廃が決まっています。生産停止に備えて冷媒をストックしておければよいものの、これだけの料になると貯蔵場所の問題など容易ではありません。
またギガリ改正によりR-404A/410A(HFC混合)などにおいても2019年から段階的な削減が既にスタートしております。

それによりGWPの高い製品がより削減されると推測され、R-404A/410A(HFC混合)などは比較的短い期間で徐々に品薄となることが見込まれます。
規制が先行している欧米ではすでに品薄が起こっており、既存のHCFC/HFC冷媒は3倍から8倍に価格高騰し、調達困難となっています。

 

リスク② 既存冷媒の再生品も入手できなくなります

既存冷媒の再生品も入手できなくなります

既存冷媒であるHCFC/HFC冷媒を再生して使い、次世代低GWP冷媒への入れ替えを先送りするという考え方もあるものの、現実には使用済みで回収された冷媒で再生される数量は限られています。

補充メンテナンス向けR-22(HCFC)は現在、出荷数量の約1/3の1,000トン弱が再生品と言われております。
しかし短期間で約3,000トンともいわれる需要を満たすことは非常に困難ですし、回収冷媒は100%再生されるわけでありません。

また再生工場にも能力に限りがあることから、従来の冷媒の再生品も手に入らなくなる状況になることが予想されます。

 

リスク③ 稼動停止のリスク

従来型冷媒を使っている機器は、補充メンテナンス向け冷媒入手できなくなれば、必然的にメンテナンスが実施できなくなり、稼働停止せざるを得ません。
しかし多くの機器を保有している場合、すべての機器を次世代低GWP冷媒採用機器へと機器更新することは費用面で大きな負担となってしまいます。

 

現在使用されている空調機器が冷媒ガスを使用するタイプなのか、また今後の運用についてどうしたらいいかお悩みの方はお気軽にご相談下さい。

 

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